こんにちは、外食16年生の外食一兵卒です。
東京都が18日に酒類提供規制の緩和を決定しました。
緊急事態宣言からまん延防止等重点措置に移行します。
こんにちは、外食16年生の外食一兵卒です。 今年のGWも緊急事態宣言やまん延防止等重点措置で、自粛モードになってしまいましたね・・・ 私自身はGW大忙しでしたが、以前配属されていた居酒屋業態の店舗は休店となってしまいました。 […]
それにあたって酒類提供を容認する、とのことです。
一見ありがたい内容に見えますが、実際は様々な条件付きなので、起死回生の一撃にはならない模様です。
酒類提供の課題と業界の状況をまとめていきます。
酒類提供の容認
東京都から見ていきます。
対象地域
- 23区、檜原村と奥多摩町を除く多摩地域の市町
酒類提供の主な条件
- 都発行のステッカー掲示
- 1組2人以内
- 滞在時間90分以内
神奈川県です。
対象地域
- 横浜市、川崎市、相模原市、小田原市、厚木市、座間市(この6市に縮小です)
酒類提供の主な条件
- 1組4人以内
- 滞在時間90分以内
酒類の提供が可能な時間帯
午前11時~午後19時
営業時間に関しては引き続き、午後20時まで。
なので、午前から営業を開始して、昼飲み需要を獲得していくようなイメージになるかと思います。
酒類提供条件の課題
一応は酒類提供が容認されましたが、すでに開始前から課題が浮き彫り状態です。
第一が時間帯です。
まず居酒屋のピークというのは、午後19時と午後21時の2回です。
特に午後21時が一番インパクトが大きいです。
そのピーク前に酒類提供の時間帯が終わってしまうことになります。
つまりお店の立地や客層によっては採算が合わず、休店状態の方が望ましい場合も出てきてしまいます。
第二が人数制限です。
東京都は1組2人まで、神奈川県は1組4人までという制限です。
しかし4人組がバラバラで来店し、隣の席同士にしてほしいと希望された場合、果たしてどれだけの飲食店が断れるのでしょうか。
お客から「じゃあ他店行きます」と言われたら、断りづらくなるのは目に見えてしまいます。
第三が時間管理です。
東京都、神奈川県どちらも滞在時間は90分以内としています。
果たして全てのお客様を管理できるのでしょうか。
どのお店も最少人数で運営していくと思われます。
その中で、満席近い状態になったときに、90分の管理ができるのか。
かなりハードルは高いと思われます。
各外食企業の動き
ワタミさんは酒類の提供再開です。営業は時短再開予定です。
コロワイドさんは酒類の提供再開です。営業は時短再開予定です。
すき屋さんは酒類の提供自粛継続です(呑みすき)。営業は時短継続です。
外食業界の状況
2021年4月度の概況です。
全体の売上は前年同月比136.7%しかし1回目の緊急事態宣言の反動です。
コロナ禍の前の前々年比だと80.5%までしか回復していません。
依然として厳しい状況に変わりありません。
業態別概況です。
ファーストフード業態
売上前年同月比117.6%。
前々年比だと99.1%。一番好調な業態にも関わらず、コロナ禍前を回復できませんでした。
ファミリーレストラン業態
売上前年同月比175.4%。
前々年比だと69%。度重なる営業制限が影響しています。
居酒屋業態
売上前年同月比304.9%(昨年は事実上の営業停止状態)
前々年比だと26.5%。この数字だけでも厳しさが伝わります。
喫茶業態
売上前年同月比229.1%(商業施設内立地の店舗が休業に追い込まれた反動)
前々年比だと68.2%。本格的な回復には遠い。
まとめ
全ての業態で前々年比を超えた業態は、ありませんでした。
また時短協力金の支給遅れも際立っており、資金繰りの苦しい飲食店が増えています。
銀行などから借り入れできればいいのですが、飲食店は日銭商売と捉えられがちです。
自由に使える運転資金の融資はハードルが高くなってしまうのです。
(資金使途が明確な設備資金(店舗や設備に化けるような)はハードルが低くなります)
飲食店でアルバイトをしていた学生や主婦の方々も、生活が苦しいのは想像に難くありません。
なんとか、なんとか協力金の即時支給をお願いしたいです。
明日からの酒類提供で、1店舗でも多くの飲食店が少しでも回復できることを願います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。